平成27年度第2回(第57回)全体研修会報告

日時:平成27年10月17日 (土)18:00~19:30

   平成27年10月24日 (土)15:00~16:30

場所:みのりの庭世田谷 デイルーム

テーマ:「見て、触れて、福祉用具を使いこなそう!」

今回は、なるべく多くのヘルパーさんとデイスタッフの方に出席して頂けるよう、日時を変えて同じ内容の研修を2度行ないました。

目標は、(1)重度のご利用者宅で使用することが多くなると予想される福祉用具を実際に触れて、使用してみる、(2)移乗ボードやシートの使用方法、車椅子での段差越えのコツを習得する、の2点。実技研修の内容は、①車いすでの段差昇降(20cm)と、スロープ使用時の介助方法、②移乗用ボードを使用しての車椅子⇔ベッドの介助方法、③スライディングシートを使用しての、ベッド上での移動介助方法、④チルト・リクライニングのできる車いすとシャワーキャリーの体験、でした。

①の車いすでの段差昇降では、段差を登る時に後輪をしっかりと段差の蹴込部分につけ、前輪がふらつかない様に位置取りをして、蹴込に後輪を沿わせるように上げていきます。次の動作に移る前には必ず声掛けをして行いました。「前輪が固定されないと安定感が無く、怖かった。」、「前輪と後輪の接地面の大切さがよく分かった。」などの感想がありました。

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②移乗ボードは、車椅子とベッドの高低差を利用して、滑りの良いボード上でご利用者の体を滑らすことで、移乗介助時のご本人と介助者の負担を軽減します。使いこなすには留意点もあり、技術の習得も必要なので、繰り返し練習をしました。「意外と重さを感じないで上手く移動が出来た。」、「高低差をつける大切さを知った。」等の感想がありました。

③のスライディングシートは、頭側からシートを敷き込む方法、膝を曲げられない方の上方移動の方法を体験、習得しました。特殊寝台の背上げ機能を使うと、利用者さんの身体が足元に下がってしまうことがありますが、スライディングシートを利用すると小さな力で移動が可能となります。また安価なポリ袋を利用しての介助方法も学びました。

④チルト・リクライニングのできる車椅子やシャワーキャリーは、まだ触れる機会が少ないため操作方法や、介助される体験を中心に行いました。

それぞれの福祉用具の原理を学び使いこなすための技術の研修でしたが、昨秋の実技研修同様「人がやるのをみているだけではなく、いざ自分でやると気をつけるところがたくさんある」「介助を受ける立場だと、声を掛けてもらうことで安心感がある」など、介助者の立場と介助される立場を経験したことでの多くの気付きがありました。

ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

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